事故・不正アクセスなどでPC内のデータが損傷しました。データ復旧費用は保険でカバーされますか?

事故・不正アクセスなどでPC内のデータが損傷しました。データ復旧費用は保険でカバーされますか?

火災保険では対象外物件となるソフトウェア

火災保険で対象になるのは、主に①建物、②設備什器等、③商品製品等の3種類です。

建物、設備什器等について保険金額を定める際、固定資産台帳を参考にすることが多いのですが、火災保険の対象にならない項目もあります。ソフトウェアも固定資産台帳に記載されていますが、火災保険の対象外となります。

もし、火災や不正アクセス等でパソコンやサーバーが損傷を受け、データが損傷した場合、容量にもよりますが、1台あたり数万円~の費用がかかるようです。

↓参考(外部サイト)

火災で燃えてしまっても程度が軽い場合は、データが復旧できる場合もあるようです。

数年前までは多くの損害保険会社で「コンピュータ総合保険」という保険商品があって、PCなどの機器および格納されたデータ類が火災や不正アクセスなどで損害を被った場合、その復旧費用を補償する内容でした。

それがどういうわけか、各社販売停止にして、今は基本的には新規でも更改でもコンピュータ総合保険を契約することはできないようです。(保険会社として採算が合わなかったのか、ニーズが少なかったのか・・)

事故によるデータ損傷について、その復旧費用を保険でカバーできる保険商品は少ないのですが、以下2例紹介します。

損保ジャパン日本興亜 企業総合補償保険の「情報メディア等損害補償特約」

損保ジャパン日本興亜の火災保険商品『企業総合補償保険』の特約として、「情報メディア等損害補償特約」というものがあります。

▼2018.4損保ジャパン日本興亜・企業総合補償保険約款 情報メディア等損害補償特約

第1条(保険金を支払う場合)
⑴ 当会社は、この特約に従い、すべての偶然な事故により、次条に規定する保険の対象に生じた損害に対して、メディア損害保険金を支払います。
⑵ 当会社は、⑴の規定にかかわらず、保険の対象である情報に損害が生じた場合で、それを記録した情報メディアに損害が生じなかったときは、次の①から⑦までのいずれかに起因する損害にかぎり、メディア損害保険金を支払います。
① 保険期間中に行われた第三者の不正アクセス。ただし、被保険者がコンピュータの不正アクセス検出のための監視記録・機能に基づき損害の生じた保険の対象に不正アクセスされていることを証明した場合で、かつその不正アクセスから6か月以内に発見された損害にかぎります。
② 保険期間中に感染したコンピュータウィルス。ただし、被保険者がコンピュータウィルス検出のための監視記録・機能に基づき損害の生じた保険の対象がコンピュータウィルスに感染していることを証明した場合で、かつそのコンピュータウィルスの感染から6か月以内に発見された損害にかぎります。
③ 情報機器等の誤操作
④ 保険証券記載の「主たる保管場所」欄に記載された場所に不法に侵入した第三者の行為
⑤ 静電気または電磁気
⑥ 落雷
⑦ 過電圧、電圧低下または電力の供給停止

この特約では、基本的に、すべての偶然な事故で保険の対象とした情報機器が損害を受けた場合、その情報機器および記録データの復旧費用を補償する、という内容になっています。
(ただし、温度変化や修理中の事故など一部、保険の対象にならない場合もある)

情報メディアに損害がなくて、情報そのものだけに損害があった場合(不正アクセスの場合など)は、①~⑦までの事故なら保険を払うことになっています。不正アクセスや誤操作、落雷、停電なども対象になっています。

支払保険金額算定にあたっては、免責金額として8万円または損害額の10%のいずれか高い方が適用されます。

PC1~2台程度のデータ復旧でしたら、免責金額内に収まってしまうかもしれませんね。

また、火災事故などでPC等の財物損傷について財物補償条項から保険金が支払われる場合は、その金額が差し引かれます。ダブって支払われることはない、ということですね。

なお、対象とする物件については明細に記載しておかなければなりません。

火災保険商品で同様の補償を提供する保険は、わたしが調べた限りにおいては他の保険会社では見当たらなかったので、何らかの事故時のデータ復旧費用も気になる、という場合は損保ジャパン日本興亜・企業総合補償保険を検討するとよいかもしれません。

あいおいニッセイ同和 サイバーセキュリティ保険の「情報システム等復旧特約」


サイバーセキュリティ保険は火災保険ではなく、賠償責任保険の種類になりますが、「情報システム等復旧特約」でも、データ等の復旧費用が保険でカバーされます。

ただし、対象となる事故は情報セキュリティ事故に限られるので、火災などの物理的事故の場合は対象外です。

サイバーセキュリティ保険は、自社の物件というより他人に対する賠償をカバーする保険ですから、情報漏えい(またはそのおそれ)の時の賠償金や、事故原因・被害範囲の調査費用などに主眼がおかれています。

火災保険の臨時費用保険金をアテにする

事業用物件に対する火災保険では、「臨時費用保険金」が付帯されていることが多いです。保険商品にもよりますが、初期設定で損害保険金の30%(500万円限度)となっていることが多いです。

もし、火災などの事故でPC類も損傷を受けて、たとえば損害保険金が100万円とされた場合、それとは別に30%(30万円)が上乗せされて保険金が支払われますから、その分をデータの復旧費用に充てる、という心づもりもアリかもしれません。

まとめ

事業形態によってどんな情報・データ・ソフトウェアを扱っているかは全く異なりますし、コンピュータを使わない仕事はいまやほとんどないでしょう。

もし自社がアクシデントでデータが損傷した場合、どれだけの復旧費用がかかるか想定しておくのもよいかもしれませんね。

(注)当サイトでは保険について一般的と思われる内容を記載しております。個別具体的な保険契約内容についてはパンフレットや重要事項説明書、約款をご確認いただくか、保険代理店または保険会社へお問い合わせください。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

損保商品カテゴリの最新記事