ガラスが壊れました。保険はつかえますか?

ガラスが壊れました。保険はつかえますか?

ガラスが壊れているんですけど保険はつかえますか?」と問い合わせをいただくことがあります。(ここでは建物に組込まれているガラスということにします。)

一方、ガラスが壊れても保険の存在を忘れていて、保険請求漏れになっているケースもあります。
保険更新時などに補償内容の説明をしていると「あ、そういえば!」という感じで思い出し、保険金請求を行うこともよくあります。

さて、ガラスが壊れていた場合、保険がつかえるかどうかは以下2つのポイントを確認する必要があります。
・何が原因で壊れたのか。
・加入している保険がどんな補償内容になっているか。

それぞれみていきましょう。

何が原因でガラスが壊れたのか

ガラスが壊れる原因はいくつかあります。

たとえば。
・車が建物にぶつかってその衝撃でガラスが割れて、車はそのまま逃げた
・どこかから石が飛んできた(投げられたとか、いたずらとか)
・台風などの強風によりガラスが壊れた
・室内で物を倒してガラスに当たり破損した
・地震で揺れてガラスが壊れた

ちなみにわざと壊した場合は「故意」ということで保険はつかえません。

加入している保険がどんな補償内容になっているか

建物に組込まれているガラスの破損なので、火災保険の分野になり、保険の対象としては「建物」になります。もし、保険の対象に建物が含まれていない場合は保険はつかえません。

火災保険商品は保険会社ごとにそれぞれ微妙に補償内容が異なりますが、だいたい以下のような補償項目の組み合わせでできていることが多いです。

補償項目 普通火災タイプ
(一般物件)
店舗総合
タイプ
オールリスク
タイプ
1 火災、落雷、破裂、爆発
2 風災、ひょう災、雪災
3 水災(洪水、高潮、土砂崩れ) ×
4 電気的・機械的事故 ×
5 (1)外部からの物体の落下・飛来、衝突、給排水設備の事故による水濡れ、盗難、騒じょう、労働争議 ×
(2)その他不測かつ突発的な事故 × ×
6 地震、噴火、津波 オプション

【CASE】車が建物にぶつかってその衝撃でガラスが割れて、車はそのまま逃げた
上の表の5(1)外部からの物体の衝突でカバーされます。
加害者である車が弁償してくれるのが筋でしょうが、逃げてしまう人もいます。その場合は自社で加入の保険がつかえるかどうか確認しましょう。

【CASE】原因不明(いたずら?など)
原因不明でガラスが割れている場合、保険会社は推測だとしてもその事故原因を確認します。
「状況から推測すると、いたずらで壊されたのかも」「おそらく台車などがあたったのだろう」という感じでOKです。

保険会社はその推測の事故原因に基づき保険金支払が可能かどうかを判断します。つまり、はっきり原因が分からない場合でも保険金が支払われない、ということはないのです。

推測される原因が外部からの物体の衝突などであれば、5(1)になるでしょうし、いたずらなどであれば5(2)で保険が払われることになります。

【CASE】台風などの強風によりガラスが壊れた
台風などの強風で何かが飛んできてガラスが割れたり、風圧でガラスが割れることもあります。その場合は、上の表の2(風・ひょう・雪災)で保険が払われることになります。

ただし、上の表の2(風・ひょう・雪災)については、「フランチャイズ免責20万円」というのが付いている場合があり、1事故あたり20万円以上の損害の場合のみ保険が支払われます。「フランチャイズ免責20万円」が付いていて、台風などで損害があった際に、1箇所の修理見積もりが20万円に満たない場合は、他にもその事故で損害がなかったか確認してみましょう。

「フランチャイズ免責20万円」は風・ひょう・雪災のように広域に被害がでる場合、保険会社としても対応しきれないので小損害は免責にしよう、というコンセプトかと思います。

【CASE】室内で物を倒してガラスに当たり破損した
これは外部からの物体の衝突等ではありませんので、5(2)その他不測かつ突発的な事故にてカバーされます。

その他不測かつ突発的な事故は保険事故としてよく使われるもので、ガラスの他にもたとえば「外壁が破損していた。何かが当たったものと思われる」などの場合も保険請求できることが多いです。

【CASE】地震で揺れてガラスが壊れた
地震で揺れてガラスが壊れた場合は、地震保険の分野になります。

住宅物件に対する火災保険の地震カバー付帯率は近年6割程(新規契約または更新契約したもののうち)と言われますが、事業用物件に対する地震保険付帯率は、保険料の割高感から低いままにとどまっています。

事業用物件に対する地震保険料は各保険会社により異なりますし、毎年引受スタンスが変わります。したがって、地震リスクも気になる場合は、時々、複数社の地震保険見積もりを取得してみることをお勧めします。(ちなみに住宅物件に対する地震保険料は保険会社間での保険料差はない)

【CASE】熱割れ

直接日光が当たる部分のガラスが、熱によって膨張し割れることがあります。これを「熱割れ」といい、「その他不測かつ突発的な事故」で補償されることがあります。

損害保険の3要件は、突発性(急激性)、偶然性、外来性です。熱割れは何かがぶつかったわけではないので、外来性について”?”という感じですが、実際には保険が支払われているケースが多いです。

まとめ

以上のようにガラスが壊れた場合でも保険がつかえることが多々あります。気になることがあれば、どんな場合に保険がつかえそうか、保険証券等を再確認してみてはいかがでしょうか。

注)この記事は一般的な内容を説明したものであり、実際の事故について保険請求が可能かどうかは、その都度、契約している保険会社へご確認ください。

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