【火災保険】小さい物件程しっかり保険金額を確かめるのはなぜ?

【火災保険】小さい物件程しっかり保険金額を確かめるのはなぜ?

小さい物件の方が事故時に問題になりやすい

火災保険契約で、1箇所で資産規模数十億円、数百億円など大きな物件の場合、正しい保険契約をするために、専門の鑑定人をいれて、「平場鑑定」を行うことが多いです。

「平場鑑定」というと聞きなれない言葉遣いですが、事故時との対称で「平場」というのだとか。

事故が起きた際に、「明細に入っていなかったために保険金支払対象外」などのトラブルを防止するために、構内配置図や固定資産台帳などを基にして建物ごとに構造、用途、面積、設備の状況などを確認していきます。

なにかしらの製造工場の場合、メインの工場棟や加工場などがあり、その周りに物置や危険物倉庫やキュービクル、トイレ、詰所、ボイラー室、コンプレッサー室、自転車置場、守衛室、喫煙所などの小建物・屋外設備がたくさんあって、ひとつずつ確認しておくのですが、お客さんから「そんなに丁寧にやるんですか?」と言われたこともあります。

鑑定人としては、事故時にトラブルにならないようプロ意識をもって対応しているのだと思いました。

全体からすれば、ごく小さいな物件こそ、事故時にいくらの保険金額が設定されていたかが重要になります。たとえば、保険金額100万円として設定されていた物置が台風で全損したとして、復旧後は200万円の物置になっていれば、本当に同等グレードでの復旧なんでしょうか?という疑問が出てきます。

火災保険は、事故前と同等グレードの物に復旧するための費用をカバーするものですので、もしグレードアップがあれば、そのアップ分については保険金支払対象外となります。

または、何かの手違いで、固定資産台帳に載っていない小物件が存在していることがよくあります。これも事故時にはじめて気づくことがあります。

何十年も前に設置したものなど、物として存在し、業務上欠かせないものとして機能していても、固定資産台帳には載っていない。つまり、固定資産台帳だけ見て保険設計しても、漏れが生じる可能性があるのです。

保険金額が設定されていない物件が罹災すれば、基本的には保険は払われません。

その意味で、固定資産台帳だけを頼りにするのではなく、特に小さい建物については現物と照らして保険設計することが重要になってきます。

一方、目立つ大きな物件は、全損した場合は別ですが、そもそも全損になりにくく、部分損の場合は、全体のうちの一部として保険金額の設定についてあまり問題になりにくいのが実情です。

小建物一括方式などもあるが

保険金額10億円以上などの大規模物件の場合、火災保険設計において、小建物をすべて正しい金額をもって明細を作りこむのは大変なので、保険契約の規定上、上位●●物件や上位●●%を明記し、その他はその他一括(小建物一括など、保険商品によって呼称が異なる)として設計することも可能です。

ただし、それは保険契約上、対象物件明細の作成を簡便化したもので、上位●●物件だけきちんと確認して、あとは適当でOKというわけではなく、ベースとなる資料についてはきちんと整えたうえで、保険設計しないとやはり、事故時にトラブルになる可能性がありますので、注意が必要です。

(注)当サイトでは保険について一般的と思われる内容を記載しております。個別具体的な保険契約内容についてはパンフレットや重要事項説明書、約款をご確認いただくか、保険代理店または保険会社へお問い合わせください。

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