竜巻による被害は何保険でカバーされる?

竜巻による被害は何保険でカバーされる?

竜巻による被害は何保険でカバーされる?

2018年6月29日滋賀県米原市で竜巻が発生し、けが人が数人、家屋被害が数十件あったとのことです。

竜巻が起きてニュースになると、お客様から「竜巻は何保険になるの?」と聞かれることがあります。

竜巻による被害は火災保険の「風災補償」でカバーされます。
火災保険には多くの場合「風災補償」が最初から付帯されていますが、保険料を節約するために風災補償を対象外にしていることもあります。

また、事業用物件に対する火災保険のうち、最もベーシックな商品に「普通火災保険」があります。普通火災保険は物件区分によって補償内容が異なり、特に倉庫物件については風災補償が対象外となっています。

もし竜巻も心配でしたら念のため、契約している火災保険の補償内容を確認いただくと良いでしょう。

▼「普通火災保険」の補償内容

補償項目 倉庫物件 一般物件 工場物件
火災、落雷、破裂、爆発
風災、ひょう災、雪災 ×
航空機の墜落、車両の衝突、騒じょう、労働争議等、給排水設備の事故による水濡れ × ×

※自社の物件区分が「倉庫物件」か「一般物件」か「工場物件」か分からない場合は、保険証券等を確認するか、または保険代理店や保険会社へご照会ください。

火災保険に「風災補償」が付帯されていれば、竜巻による損害があっても、同等グレードの物件復旧費用は保険で賄うことができます。

ただし、注意点として、まず、建物および設備什器・商品製品など十分な保険金額が設定されているか、または新価ベースか時価ベースかも確認いただくことをお勧めします。

もし建物にしか保険が付いていなかったり、時価ベースでの契約の場合、十分な復旧費用が得られないことがあります。

それから、物件復旧の間は通常の営業ができなくなりますので、必要に応じて「休業補償」も保険として用意しておくか検討しておくのも大切かと思います。

竜巻は日本の陸地で年平均23個発生している

気象庁の「竜巻等の突風データベース」によれば、2007~2017年を平均した1年当たりの竜巻発生確認数は、23件(海上竜巻を含めると年平均55件)とのこと。

近年は技術の発達や、個人でのカメラやビデオカメラ(スマホ等含め)の保有率が増えているため、竜巻の確認手段が高度化しているそう。つまり過去になればなるほど、カウントできていない竜巻があるのかもしれません。

近年竜巻が増えているような気がしますが、これは上記のように画像や映像として報道されやすくなっていることも一因です。

とはいえ、温暖化等の影響で台風が大型化しやすくなっている、つまり竜巻も今後も増加傾向にあるとも言われています。


(竜巻は9月に発生しやすい)

竜巻発生のメカニズムはまだ十分に解明されていないようですが、台風の時期に多いことと、寒気や暖気の移流、地表からの暖気上昇と上空からの寒気下降が同時に起きた場合や、積乱雲が発達している場合に発生するようです。

竜巻が発生した場合は、コンクリート造などの頑丈な建物などに避難したり、竜巻では屋根から飛ばされることが多いので例えば2階よりも1階に避難した方が良いようです。

過去に被害の大きかった竜巻

気象庁が把握している突風被害のうち、1981年以降について、死者1名以上、または藤田スケールF3の事例は次のとおりとなっています。

現象区別 発生日時 発生場所 藤田
スケール
死者 負傷者 住家
全壊
住家
半壊
竜巻 2012年5月6日 12時35分頃 茨城県 常総市 F3 1 37 76 158
竜巻 2011年11月18日 19時10分頃 鹿児島県 大島郡徳之島 F2 3 0 1 0
ガストフロント 2008年7月27日 12時50分頃 福井県 敦賀市 F0 1 9 0 0
竜巻 2006年11月7日 13時23分 北海道 佐呂間町 F3 9 31 7 7
竜巻 2006年9月17日 14時03分 宮崎県 延岡市 F2 3 143 *79 *348
その他
(不明を含む)
2005年12月25日 19時10分頃 山形県 酒田市 F1 5 33 0 0
その他
(不明を含む)
2004年10月9日 16時00分頃 静岡県 伊東市 不明 *5 *100 *165 *244
ダウンバースト 2003年10月13日 15時30分頃 茨城県 神栖町 F1~F2 2 7 不明 不明
竜巻 1999年9月24日 11時07分 愛知県 豊橋市 F3 0 415 40 309
竜巻 1997年10月14日 13時45分 長崎県 郷ノ浦町 F1~F2 1 0 0 0
ダウンバースト 1996年7月15日 14時50分 茨城県 下館市 F1~F2 1 19 1 69
竜巻 1991年2月15日 11時00分頃 福井県(湖上) F1 *1 *5 *1 0
竜巻 1990年12月11日 19時13分 千葉県 茂原市 F3 1 73 82 161
竜巻 1990年2月19日 15時15分頃 鹿児島県 枕崎市 (F2~F3) 1 18 29 88

被害数の「*」は、他の気象現象による被害数も含んでいます。藤田スケールの括弧は、文献等からの引用または被害のおおまかな情報から推定したものです。

日本版改良藤田スケールにおける階級と風速の関係

階級 風速の範囲
(3秒平均)
主な被害の状況(参考)
JEF0 25~38m/s ・木造の住宅において、目視でわかる程度の被害、飛散物による窓ガラスの損壊が発生する。比較的狭い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。
・園芸施設において、被覆材(ビニルなど)がはく離する。パイプハウスの鋼管が変形したり、倒壊する。
・物置が移動したり、横転する。
・自動販売機が横転する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋なし)の一部が損壊したり、大部分が倒壊する。
・樹木の枝(直径2cm~8cm)が折れたり、広葉樹(腐朽有り)の幹が折損する。
JEF1 39~52m/s ・木造の住宅において、比較的広い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離する。屋根の軒先又は野地板が破損したり、飛散する。
・園芸施設において、多くの地域でプラスチックハウスの構造部材が変形したり、倒壊する。
・軽自動車や普通自動車(コンパクトカー)が横転する。
・通常走行中の鉄道車両が転覆する。
・地上広告板の柱が傾斜したり、変形する。
・道路交通標識の支柱が傾倒したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(鉄筋あり)が損壊したり、倒壊する。
・樹木が根返りしたり、針葉樹の幹が折損する。
JEF2 53~66m/s ・木造の住宅において、上部構造の変形に伴い壁が損傷(ゆがみ、ひび割れ等)する。また、小屋組の構成部材が損壊したり、飛散する。
・鉄骨造倉庫において、屋根ふき材が浮き上がったり、飛散する。
・普通自動車(ワンボックス)や大型自動車が横転する。
・鉄筋コンクリート製の電柱が折損する。
・カーポートの骨組が傾斜したり、倒壊する。
・コンクリートブロック塀(控壁のあるもの)の大部分が倒壊する。
・広葉樹の幹が折損する。
・墓石の棹石が転倒したり、ずれたりする。
JEF3 67~80m/s ・木造の住宅において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄骨系プレハブ住宅において、屋根の軒先又は野地板が破損したり飛散する、もしくは外壁材が変形したり、浮き上がる。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが比較的広い範囲で変形する。
・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的狭い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
・鉄骨造倉庫において、外壁材が浮き上がったり、飛散する。
・アスファルトがはく離・飛散する。
JEF4 81~94m/s ・工場や倉庫の大規模な庇において、比較的広い範囲で屋根ふき材がはく離したり、脱落する。
JEF5 95m/s~ ・鉄骨系プレハブ住宅や鉄骨造の倉庫において、上部構造が著しく変形したり、倒壊する。
・鉄筋コンクリート造の集合住宅において、風圧によってベランダ等の手すりが著しく変形したり、脱落する。

まとめ

・竜巻が起きた場合、どのように避難行動をするのか考えておこう。
・竜巻による被害(物的被害・売上減少)についてどこまで保険でカバーできるか(保険でカバーするべきか)チェックしておこう。

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